
PremireProのマーカー機能を使って、タイムラインにメモをつける方法をご紹介します。
マーカーとは?
マーカーとは、編集作業中のクリップやタイムラインのトラック部分に目印やメモを残しておく機能です。
マーカーをうまくつかいこなすことで、クリップ管理や作業効率をアップできます。
たとえばこんな使い方ができます。
- タイムラインの中で目印をつけておく(シーン変更など)
- 複数人で編集するときに引継ぎメモを残す
- YouTubeの目次作成
- 修正のやりとりや編集イメージなどの共有
【解説】マーカー機能の使い方
実際にマーカーを使っていきましょう。
文中に出てくるショートカットキーは、すべてデフォルトの状態です。
マーカーを追加


①タイムラインを選択する
②アルファベット「M」を押す
③再生ヘッドがある場所にマーキングできます
トラック上に出た黄色い印がマーキングです
ショートカットを使わないやり方もあります。


①タイムライン上で右クリック→【マーカーを追加】 で追加できます
マーカーの長さ調整・メモの書き込み
マーカーの詳細設定(長さを調整・メモの書き込み)をしていきます。


①Windows「Alt」/Mac「Option」を押しながらマーカーをクリック
②ドラッグしてひっぱって、マーカーを任意の長さに調整します
③ひっぱったマーカー部分をダブルクリック


④メモの詳細画面が現れるので、入力してOKを押します
A:マーカーの名前
管理しやすい名前をつけましょう。
B:デュレーション
マーカーの範囲指定を変更できます。クリックして数字を直接入力するか、左右にドラッグして数字を動かして設定します。
C:コメント
編集指示や振り返りメモなどを記入します。ここで書いた内容は、タイムコードと一緒にtxtやhtmlファイルに書き出すこともできます。(後述)
D:マーカーの色
重要なところや修正箇所は赤にするなど、用途に分けて色分けすると分かりやすいです。
OKを押すと、入力した内容が反映されます。


アルファベット「M」を2回押しても詳細設定画面がでてきます。
この場合、デュレーションの設定をしてから(適当で大丈夫です)OKを押し、あとでタイムライン上で任意の長さに変更しましょう。(0秒のままだと範囲がうまく出ません)


OKを押した後、マーカーをクリック&ドラッグして時間調整します。


追加したマーカーを消す


①消したいマーカーの上で右クリック→【選択したマーカーを削除】で削除
クリップ内にマーカーを追加する
マーカーはタイムコード上だけでなく、任意のクリップに埋め込むこともできます。


①マーカーを埋め込みたいクリップを選択
②アルファベット「M」を押してマーカーを追加
ソースパネルにマーカーを追加する
①素材ファイルをクリックしてソースパネルで開く


②ソースパネルを選択し、任意の場所でアルファベット「M」を押すとマーカー追加


タイムライン上で追加したときと同様、下記の操作でメモの詳細画面を出せます。
- アルファベットの「M」を2回押す
もしくは - Windows「Alt」/Mac「Option」を押しながらマーカーをクリック&ドラッグ→ダブルクリック


作ったマーカーの管理方法
マーカーパネルから、作ったマーカーをまとめて管理できます。
①マーカーパネルが表示されていない場合は、ウィンドウメニュー→【マーカー】にチェック


②作ったマーカーを一覧で確認できます


A:サムネール
B:イン・アウトの時間表示
C:マーカーの色別検索
色をチェックすると、その色に設定したマーカーだけを表示できます。
D:メモ欄
作ったマーカーにメモを入力します。
- マーカーを目的別で色分けしておけば、確認したいマーカーだけを表示させられるので便利です。
重要なポイントや、編集中に音が聞き取れなかったところを赤にする、などのルールを決めておくのがおすすめです。


- メモ欄に引継ぎや編集指示・自分のチェック項目などをしっかりと書いておきましょう!
たとえば複数人で編集する際、「こんな素材を入れてほしい」などをメモに入れておくことで、スムーズに作業できます。
ピンポイントにマーカーの場所へ移動する
マーカーの位置まで移動する際、ズームイン・ズームアウトで手動で近づこうとすると、ずれてしまう可能性が高いです。


①タイムライン上で右クリック→【次のマーカーへ移動】or【前のマーカーへ移動】を選択
これでピンポイントで移動できます。
ただ、数が増えてくるといちいち右クリックするのが大変なので、ショートカットを使って効率よく移動しましょう。
移動のショートカット


- 次のマーカーに移動:「Shift」+「M」
- 前のマーカーへ移動:Windows「ctrl」/Mac「command」+「Shift」+「↑」
マーカーの書き出し方法
設定したマーカーの情報は、txtファイルやhtmlファイルとして書き出せます。
①タイムラインを選択した状態で、左上のファイルメニュー→書き出し→【マーカー】をクリック


もしグレーになって選択できない場合は、タイムラインを選択できていない可能性があります。
重要なポイントなので確認してください。


②マーカーを選択すると、書き出し画面が出てきます


A:ファイルタイプ
txt/csv/htmlから選択できます
B:出力先
書き出したファイルの保存先を選びます
C:出力ファイル名
③すべて設定して【OK】を押すと、この画面が出ます


④ファイルタイプをtext形式で書き出した場合


textファイルで書き出すと、メモを設定した時間(フレームまで)とコメントが出力されます
textファイルで書きだすことで、YouTubeの目次が簡単に作れて便利です。
⑤ファイルタイプをhtmlで書き出した場合


サムネール画像・メモ内容・インポイント&アウトポイントが出力されます
htmlファイルで書き出すことで、サムネールつきの絵コンテのように使えて便利です。
たとえば編集をほかの人に依頼した際、修正などのやりとりをマーカーのコメントに入れておけば、一目で確認できます。
他の人に編集を引継ぐときに要望やイメージなどを入れておく、という使い方もできますね。
わざわざプロジェクトファイルを開かずとも、出先でスマホやタブレットなどですぐに確認できるのもメリットです。
ショートカット一覧まとめ
今回使用したショートカットは次の通りです。(すべてデフォルト)
- マーカーを追加
タイムライン内で「M」を押す - マーカーにメモなどを詳細入力する方法
タイムライン内で「M」を2回押す - 前のマーカーへ移動(手前のマーカーに移動します)
Windowsの場合:タイムラインを選択した状態で「shift+ctrl+↑」
Macの場合:タイムラインを選択した状態で[shift+command+↑] - 次のマーカーへ移動(先に作成してあるマーカーに移動します)
タイムラインを選択した状態で「shift+M」