
今回は、Premiere Proの基礎的なカットツールなどをご紹介します!
<前提条件>
・シーケンスの作成が完了していること
・動画素材が読み込まれていること
カットのアプローチ
カット操作のアプローチは、大きく以下の2つに分けられます。
・ソースモニターにて素材の必要箇所をピックアップ(=不要箇所をカット)し、それをタイムラインに反映する方法
・直接、素材をタイムラインに反映し、タイムライン上でカットを行う方法



要するに、ソースモニター上でカットするのか or タイムライン上でカットするのか、という違いです!
それぞれについて、ご紹介します!
ソースモニターで必要箇所をピックアップ(=不要箇所をカット)する方法
まず、素材をソースモニターに映し出すために、ファイル名以外の部分をダブルクリックします。


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すると、以下のように映し出されます。


ここで、ソースモニターとプログラムモニターの違いを簡単に説明すると、以下のようになります。


ソースモニターは主に参照用として使用しますが、不要箇所をカットすることもできます。
やり方は、ソースモニター上で必要箇所の開始点と終了点をマークすればOKです。
まず、青いマークを開始点に移動させ、「インをマーク」をクリックします。


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次に、青いマークを終了点に移動させた上で、「アウトをマーク」をクリックすればOKです。


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必要箇所のピックアップが完了した後は、ソースモニターをクリックし、タイムラインまでドラッグ&ドロップすれば、タイムラインに反映されます。


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必要箇所のピックアップ情報は、プロジェクトパネルの素材にも反映されており、素材を直接タイムラインにドラッグ&ドロップすることで、読み込ませることもできます。


ただ、インとアウトをマークした場合は、その箇所だけしか読み込めないです。
そのため、再びその他の箇所を読み込ませたいときは、ソースモニター上の再生バーの上で右クリックし、「インとアウトを消去」を選択すればOKです。


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ソースモニター上でカットするシチュエーションとしては、
長時間の動画の中で、必要箇所が一部だけの場合などが挙げられます!
例えば、子供が運動会でゴールテープを切った瞬間だけをピックアップするなどですね!
次は、タイムライン上でカットする方法をご紹介します!
タイムライン上でカットする際の基礎的なツール
レーザーツール・選択ツール
「レーザーツール」を選択し、素材(クリップと呼びます)に編集点を追加します。


そして、カットしたい部分を「選択ツール」で選択し、[Delete]キーを押すと消去されます。


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上記のように消去された部分は空白となります。
この空白部分も消去したい場合は、空白部分を選択し[Delete]キーを押せば消去され、間が詰められます。


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間を詰める方法は他にも、以下のような方法があります。
・カットしたい部分を選択し、右クリック→「リップル削除」を選択する
・空白部分ができた状態で、素材を移動させる
・編集点を追加できた状態で、素材を移動させる
カットしたい部分を選択し、右クリック→「リップル削除」を選択する


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空白部分ができた状態で、素材を移動させる


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編集点を追加できた状態で、素材を移動させる


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また、素材のカット方法についても補足します。
以下のように編集点へカーソルを当て、赤い矢印が出た状態でドラッグ&ドロップすることでも、カットができます。


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次は、その他の便利ツールについてご紹介します!
無理に覚える必要はなく、ざっくりと各機能についてご紹介します!
その他の便利ツール
前方選択ツール・後方選択ツール
前方選択ツール
「トラックの前方選択ツール」を選択し、任意の場所で素材をクリックすれば、クリックした箇所より後側が選択されます。


選択された素材は、そのまま移動することもできます。


後方選択ツール
「トラックの前方選択ツール」を長押しすると、「トラックの後方選択ツール」が現れるので選択します。


「トラックの後方選択ツール」は、クリックした箇所より前側が選択され、同様に移動もできます。


リップルツール
「リップルツール」を選択し、以下のように編集点へカーソルを当て、矢印が出た状態でドラッグ&ドロップするとリップル削除ができます。


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ローリングツール
ローリングツールは、異なる2つの素材間の編集点を、変更できる機能を持ちます。
「リップルツール」を長押しすると、「ローリングツール」が現れるので選択します。
編集点にカーソルを近づけた状態で、左右にドラッグ&ドロップすると、編集点だけを移動できます(全体の尺は変わりません)。


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<右にドラッグ&ドロップした場合>


<左にドラッグ&ドロップした場合>


レート調整ツール
レート調整ツールは、素材の再生速度を変える機能を持ちます。
「レート調整ツール」を選択し、ドラッグ&ドロップすることにより素材の長さを変更します。


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素材を短くすると再生速度が速くなり、素材を長くすると再生速度が遅くなります。
<素材を短くした場合>


<素材を長くした場合>


また、再生速度を細かく調整する場合は、素材を右クリックし、「速度・デュレーション」を選択すると設定画面が開くので、任意の数値を入力し「OK」をクリックします。


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また、再生速度を変更しても音の高さは変えたくない場合は、「オーディオのピッチを維持」にチェックを入れます。


スリップツール
スリップツールは、素材の位置を変えずに、中身だけを変える機能を持ちます。
「スリップツール」を選択し、対象となる素材を選択した状態で、ドラッグ&ドロップすることにより、中身だけを変えます。


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<右にドラッグした場合>


<左にドラッグした場合>


スライドツール
スライドツールは、複数の素材がある場合に、全体の尺を変えずに、素材の位置を変える機能を持ちます。
「スライドツール」を選択し、対象となる素材を選択した状態で、ドラッグ&ドロップすることにより、位置を変えます。


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<左にドラッグした場合>


<右にドラッグした場合>


手のひらツール
手のひらツールは、タイムラインの位置を変える機能を持ちます。
「手のひらツール」を選択し、タイムライン内で左右にドラッグ&ドロップすると、タイムラインの位置が変わります。


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ズームツール
ズームツールは、タイムラインの拡大・縮小ができる機能を持ちます。
「ズームツール」を選択し、タイムライン内でクリックをすると、拡大されます。
縮小は、Windowsの場合は[Alt]キー(Macの場合は[Option]キー)を押しながら、タイムライン内でクリックをすればOKです。


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<拡大する場合>


<縮小する場合>





お疲れさまでした!
カット作業は慣れるまで時間がかかりますが、マスターすると作業効率が大きくupするので、ご自身のペースで練習してみてくださいませ!
次回は、エッセンシャルグラフィックスというツールを用いた、テロップ作成方法についてご紹介します!